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館長挨拶

澄奈市立保存図書館は、昭和四十一年の開館以来、澄奈市民の知的活動を支える施設として参りました。


思えば、本館の設立は単なる公共事業ではありませんでした。奈瀬家が代々守り続けてきた「記録の保存」という使命——それを市民と共有するための場として、本館は生まれました。


本館が「保存図書館」を名乗るのは、単に蔵書を貸し出すためだけではありません。残すべきものを適切に残すこと。何を残し、何を残さないか。その判断の責任を、本館は長い年月をかけて担ってきました。


奈瀬家の最後の当主が世を去り、諸般の事情が重なり、本館は令和三年三月十四日をもって閉館することとなりました。


しかし、資料は適切に保存されました。


市民の皆様に永年ご愛顧いただきましたことを、心より御礼申し上げます。


                    館長 奈瀬 統一郎
                    令和三年三月   


沿革
明治32年
(1899)
奈瀬家第三代当主・奈瀬 誠之助、私財を投じて「奈瀬文庫」を設立。 市内の書籍・文書類を広く収集し、市民に無償で開放する。
明治41年
(1908)
奈瀬文庫を澄奈市に移管。「澄奈市立図書館」として正式に市の施設となる。 初代館長に奈瀬 誠之助が就任。
大正6年
(1917)
奈瀬家より郷土史料および家蔵文書を一括寄贈。「特別保存資料」として 通常蔵書とは別に管理することとする。 ※一部資料は内部規定により閲覧不可
昭和7年
(1932)
新館建設工事完了。地下書庫を新設し、保存環境の向上を図る。 ※地下書庫の設計詳細に関する記録は現存しない
昭和20年
(1945)
終戦。周辺地区の多くが戦禍を受けるが、本館建物および全蔵書は無傷。 戦後復興期においても市民の利用は途絶えることなく続いた。
昭和31年
(1956)
奈瀬家より隣接地を寄贈。増築工事を行い、閲覧スペースを拡充する。
昭和41年
(1966)
4月1日、現施設に移転。名称を「澄奈市立保存図書館」と改称し正式開館。
開館式典には澄奈市長・奈瀬家一族および市内各界の代表者が出席。
昭和62年
(1987)
地下書庫第2区画の増設工事完了。特定資料群を移管する。
平成2年
(1990)
奈瀬家寄贈資料の体系的な目録化事業に着手。 ※目録化作業は閉館時点においても未完了
平成15年
(2003)
蔵書検索システムをオンライン化。市内全域からの検索が可能となる。
平成20年
(2008)
創立42周年記念式典を挙行。奈瀬家最後の当主・奈瀬 健太郎氏ご列席。
平成27年
(2015)
奈瀬 健太郎氏逝去。後継者なく、奈瀬家は実質的に断絶。 図書館運営への奈瀬家の関与は名目上のみとなる。
令和2年
(2020)
4月より蔵書整理のため第7閲覧室を一時閉鎖。
7月、一部資料の貸出を停止。
9月、第3閲覧室を休室。
11月、地下書庫への立入りを制限。
令和3年
(2021)
2月、蔵書の一部について閲覧制限を設ける。
3月14日、市の財政上の理由により閉館。

奈瀬家と図書館

■ 奈瀬家について

奈瀬家は澄奈市の創設期から市の発展に深く関わってきた旧家です。明治時代には私財を投じて道路・橋梁・学校の整備に尽力し、「澄奈市の恩人」として現在も市民の記憶に刻まれています。


一族の家訓は「記録すること、保存すること、伝えること」とされており、その精神は奈瀬文庫の設立、そして澄奈市立保存図書館の創設へと受け継がれました。


■ 図書館への貢献

奈瀬家は百年以上にわたり、本館の運営を財政的・人的に支えてきました。主な貢献は以下の通りです。


・蔵書の継続的な寄贈(累計推定 ██,000冊以上)
・館舎建設・増築のための土地および資金の提供
・郷土史料・古文書類の一括寄贈と保存委託
・地下書庫設置費用の全額負担
・「特別保存資料」の管理・維持に関する継続的な指導

■ 特別保存資料について

奈瀬家が寄贈した資料の中には、市内の歴史的記録・戸籍に準じる文書・行政との往復文書など、公的な価値を持つものが多数含まれています。これらは「特別保存資料」として地下書庫に収蔵され、専任の司書が管理にあたっておりました。


特別保存資料の一部は、資料の性質および奈瀬家との協定に基づき、一般公開を制限しております。閲覧をご希望の方は、澄奈市教育委員会を通じてお手続きいただく必要がありました。

※閉館に伴い、特別保存資料の閲覧申請は現在受け付けておりません。

※資料の移管先については、現在確認中です。


■ 奈瀬家の断絶と閉館

平成二十七年、奈瀬家最後の当主・奈瀬 健太郎氏が逝去されました。後継者はなく、百年以上続いた奈瀬家は事実上の断絶を迎えました。


奈瀬家の支援なくしては本館の運営が困難であることは、以前より館内でも認識されておりました。市の財政状況と合わせ、閉館はある意味において、避けられない結末でありました。


奈瀬家が一族の記録のために設けた場所は、こうして静かに幕を閉じました。


[ 本項の記述は館長・奈瀬統一郎の監修のもと作成されました / 2021.02.28 ]


奈瀬家について(詳細ページ)

奈瀬家寄贈資料アーカイブ

地下書庫について


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